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ひばりこーひーの妹

なんて嬉しいことでしょうか!福井県から深夜に車を走らせ、7時間以上もかけて、開店準備に追われる「ひばりこーひー」へエールを届けにきてくれました。

来年、スペシャルティコーヒー専門店の開業を目指して頑張っている彼女は、いわば、ひばりこーひーの妹です。

出会ったきっかけは、昨年初めて催された、国内各地から集ったロースターが、泊まり込みで昼夜違わずコーヒーの焙煎技術を研鑽し合う「リトリート」という合宿セミナーでした。

リトリートに参加された錚々たる大先輩方のなかで、「開業予定者」として紹介されたのは、彼女と私のふたりだけだったのです。

お昼過ぎには「ひばりこーひー」を後にして群馬へ向かい、翌日から「伊東屋珈琲」さん、そして、軽井沢の「丸山珈琲」さんと訪ねゆく、延べ1100キロの旅の途中なのだそうです。

自らが羽ばたくのもままならない私が出来ることなど何もありませんが、先日催された「品質ワークショップ」に参加できなかった彼女に、しっかりと暖機運転した焙煎機と、ワークショップで使われた「ルワンダ・カレンゲラ農協」の生豆を用意しておきました。

これで皆さんに続き、「41番目」の参加者ですね。(笑)

よい旅になりますように!
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# by hibaricoffee | 2009-07-13 03:37  

ひばりこーひーの母上

トントンとドアをノックするような音が聞こえたので目をやると、ドアの
向こうにドライバーさんがニコニコしながら見なれぬ箱を、ちょっと重そ
うに抱えています。

作業の手を止めてドアへ近づいてゆくうちにピンときました。

待ちにまったコーヒーの生豆がやって来たのです!

しかも、その生豆は、「カップ・オブ・エクセレンス」と呼ばれる最も
厳しい国際審査会で、3位に入賞した選りすぐりのなかの選りすぐり。

「カップ・オブ・エクセレンス入賞」という称号を与えられる数少ない
コーヒーのなかでも、ひばりこーひーのお客さまのために届けていただ
いた生豆は、いわばスポットライトを一身に浴びるメダリストなのです。

私自身、このようなコーヒーを口にしたことさえまだ数えるほどしかあり
ません。

ひばりこーひーに初めて届いた生豆は、ひときわ輝く、まさにとびきりの
コーヒーでした。

ただ、これほど素晴らしい生豆ともなると、実は、ひばりこーひーのよう
な「ひよっこ」が扱うことのできるものではないのです。

そんな大切な生豆を、ひばりこーひーに託してくださった方が、「カフェ
タイム」の糸井 優子(山田 優子)さんでした。

目の前に広がるスペシャルティコーヒーの世界を、入口の扉越しに目を輝
かせながら見つめていた私を、カッピング会、そしてコーヒーの産地へと
誘ってくださった方です。

私が京都に初めて山田さんを訪ねさせていただいたのは、まだ去年の暮れ
のことなのですが、お声をかけていただき、夜行バスに飛び乗ったことが
もう随分昔のことのように懐かしくも感じます。

巣立とうとしている「ひばりこーひー」を、ときに厳しく、そして暖かく
見守ってくださる、ひばりこーひーにとっては母上のような方なのです。
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# by hibaricoffee | 2009-07-07 03:35  

おやすみなさい

終電に乗り遅れてしまいました。

やむ無く、今夜はお店に泊まることに。

即席のベッドは見た目よりずっと快適!

それでは、おやすみなさい。
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# by hibaricoffee | 2009-07-05 03:03  

毎日新聞 6月23日 朝刊紙面より

6月22日に、リーフルダージリンハウス銀座店で催された、「ダージリンティー産地セミナー」に参加させていただきました。

帰り際、取材にいらしていた毎日新聞社の記者の方に、私のダージリンへの想いとともに、プライベートオークションなどにより、いまではこれだけのガーデンティーを味わうことができるようになったこと、そして、生産地からいらした茶園のマネージャーとともに、消費地で紅茶の産地について語り合えるほどに紅茶の世界が成熟しつつあることの大きな意味を、ときにコーヒーの世界で起こった「スペシャルティコーヒー」というムーブメントを下敷きにしながら、熱く語ってまいりました。

記者の方も、私の一言ひとことに、「なるほど!」「よくわかりました!」「充分です!」「そろそろ勘弁してください!」と熱く返してくださいます。

ただひとつ、最後の「勘弁してください!」という言葉が少しばかり気掛かりでしたが、翌日、知人から「新聞にお前が載っていてビックリしたぞ!」と電話をいただきました。

どうやら紙面で大きく取り上げてくださっているようです。プロの書き手の方が、私のコメントをどうまとめてくださったのでしょう、ワクワクしながらさっそく私も拝見させていただくと、確かに大きく載っておりました。(苦笑)

悪目立ちしている私はひとまず、写真手前の紳士が、J.D.Rai氏でいらっしゃいます。
タルボ農園のみならず、ダージリンの6茶園でマネージャーを兼任する、文字どおりダージリンティーの第一人者でいらっしゃる方です。

「紅茶には2つある、ダージリンティーとそれ以外だ、と、少しばかりの皮肉を込めて仰る方々がいらっしゃいますが、ダージリンティーの生産者でいらっしゃるRai氏はどうお考えになりますか?」という、答え難いであろう私からの質問に、「ダージリンティーは神からの贈り物なんだよ」と答えてくださいました。

私自身はまったく皮肉を込めずに、紅茶には2つあって、それはダージリンという産地の歩んだ固有の歴史とともに、マイクロクライメイトが他を圧倒しているがゆえの必然ではないかと感じています。

それを、Rai氏は、「神からの贈り物」というひとことでまとめているのではないでしょうか。

ダージリンティーとスペシャルティコーヒーの共通項は、常々体感していますが、果たして他の紅茶の中にも見いだせるでしょうか。

反対に、もしダージリンティー以外の紅茶の中にある素晴らしい要素に気が付くことができれば、いままで見落としていた、スペシャルティーコーヒーの新しい魅力を感じることもできるでしょう。

素晴らしい世界に興味は尽きません。
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# by hibaricoffee | 2009-07-02 04:23  

ブラウンローズ

「みぃーこ」さんのブログに、私の大好きなカップ&ソーサーが載っています。

MI-KO's Room
http://mi-ko.itoyacoffee.com/

開業準備の折に手放してしまった一客なのですが、いつ見ても素敵な絵付けですね。
つい嬉しくなって、たまらず私も便乗させていただきました。

私にとってブラウンローズは、言ってみれば初恋のカップ&ソーサーなんです。

磁器のなかでも、マイセンやロイヤルコペンハーゲンのカップが唇に触れたときの感触は何とも言えません。

ただ、ことティーポットの使い勝手で言えば、ウェッジウッドの右に出る物はなかったように思います。

そんなウェッジウッドの旗艦店、「THE HOUSE OF WEDGWOOD」丸の内本店が閉じて暫くが経ちます。
ウェッジウッドの破綻は、時代の終わりといいましょうか、20世紀の価値観の終わりを象徴しているようにも感じます。

私自身の関心も、カップ&ソーサーなどから逸れて久しいのですが、やはり素敵なものはいつ見ても心ときめくものなのですね。

伊東屋珈琲さんのブラウンローズを見て、あらためて大切にしたいものがあったことに気付かされました。
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# by hibaricoffee | 2009-07-01 01:35