コスタリカより

ブログの書き込みが随分スキップしてしまいましたが、いまはコスタリカで産地を駆け巡っています。

深夜3時に起きてグアテマラを発ち、今日で3日目。
もうタラス、セントラルバレーと、2つの地域を渡り、今日はウェストバレーへ向かいます。

コスタリカに来てからは晴天に恵まれ、昨日は標高2000メートルを超える農園の頂きへ登ることができました。

まさに高地!

気温、湿度は低く、乾いた冷たい風が吹き抜けますが、2000メートル太陽に近づいたぶん、日差しは暖かく、驚くほど心地が良いのです。

むしろ、つい先ほどまであれほど快適に感じられていた、標高1400や1700メートル辺りに降りてくると、空気や日差しさえもが重く感じられてしまいます。

同じ高地で、これほどに標高差を感じられるとは思いませんでした。

まだ書きかけなのですが、これから3つ目の地域へ向け出発します。

今回の旅は、朝の5時よりあとに起きたことがないほど、宿に連泊できないほどの強行軍。
さすがにお疲れ気味です、、、産地の方が(笑)
ですので今日は少しばかりゆっくり出発です。
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# by hibaricoffee | 2012-02-13 23:12  

ウエウエテナンゴの一日目

ウエウエテナンゴの一日目。
低く垂れ込める雲。
標高が高いからか、今日は雨が濃霧となってウエウエテナンゴを包んでいます。

目指すのは、ウィキソックという地域にある小さいけれどとびきりの農園。

ぬかるみのなか、ハンドルをとられながらも車が斜面を登り続けられるのは、薄い土の層の下が岩肌だからでしょう。

厚い雲で遮られて日差しがないので、昼間でも標高による寒暖の差を身体で感じることができました。

標高が上がるにつれて風が冷たく感じてきます。

道の両脇では、この天候で仕事のなくなったピッカー(コーヒーの実を摘む人)達が、所在なげに立っていました。

乾季のこの時期に雨が降ってしまうと心配なのは、雨に刺激を受けてコーヒーの樹が早々と花を咲かせてしまうこと。

実った果実に注がれるべき養分が、咲くハズのなかった新しい花にも使われてしまうことになって、実にも花にも充分に栄養が行き渡らなくなります。

つまり、今年のコーヒーばかりか、来年のコーヒーにも影響が及ぶことになってしまいます。

もうひとつが、オホデガヨという病気。

コーヒーの歴史にその名が知られるサビ病は、低地で発生する病気なのですが、高地産のスペシャルティコーヒーにとっての脅威となるのが、オホデガヨ。

高地で雨が降り、風がそよがずに湿度が上がり、低温が続くと、チェリーから滴り落ちる水滴の中で、オホデガヨが生まれます。

滴り落ちた葉の上でオホデガヨは拡がり、葉を枯らしてゆき、次々と落葉させて、とくに力のない古い樹などをいとも簡単に殺してしまいます。

農園のあるウィキソック付近では、まださほど多くはないもののともに散見されます。

美味しいコーヒーは必ず採れるものですが、その数はもちろん、全体の品質と収穫量は落ちてしまいます。

濃霧とぬかるみのなか、ときに横滑りしながらも四輪駆動車は農園に辿り着きました。

今度は私たちが、霧雨と滑りやすくなった急斜面に足をとられ、ときに転び泥だらけになりながら、四輪駆動車のごとく農園の頂上エリアを目指し登ってゆきます。

そこで見ることができたものは。

コーヒーの実そのものが持つ個性的な香りや味わい。
そんな限られたコーヒーがスペシャルティコーヒー。

そのスペシャルティコーヒーはもとより、テロワールと呼ばれるその土地々々の個性的な魅力は、いかに優れたマイクロクライメートや個性的な自然環境があっても、それだけでは決して生み出されないこと。

あくまでも同じように優れた人の手が加わったヒューマンテロワールが必らず必要にやること。

いままでずっと心のなかで感じていたことを目の当たりにすることになります。

グアテマラ ウエウエテナンゴより、
つづく

# by hibaricoffee | 2012-02-09 20:29  

グアテマラより

ダラスで飛行機を乗り継ぎようやっとグアテマラへ到着。
朝、4時に起きてはや29時間。

そのまま翌朝には、一日かけて秘境と呼ばれるウエウエテナンゴへ向かい、一路メキシコ国境を目指します。

首都グアテマラシティの空にも雲が厚く垂れ込めていましたが、ウエウエテナンゴは雨。

異常気象による天候不順を実感します。

すでに道の途中では崖崩れも起きており、交通が半ばマヒしているところもあるほどです。

私たちは、四輪駆動車でなければとても登れないような裏道を抜けて難を逃れました。

昨夜、ようやくひと息ついたのち、今日からいよいよ農園を巡ります。

ニワトリより早起きして、先ずはブログでご報告を。

ジェット機は、真っ白な雲の海を渡りグアテマラへ
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# by hibaricoffee | 2012-02-08 21:43  

焙煎機との初めての冬

新しい焙煎機との初めての冬を迎えています。

実は、ひばりこーひーの焙煎機は、2台目なんです。
いくら試してみてもどうしても納得できないところがあって、結局、新たに造ってもらうことにしたのです。

一昨年からバトンを継いだ新しい焙煎機ですが、焙煎機に繋がれている煙突は、1台目のために建てたものをそのまま流用して様子を見ていました。

焙煎機というのは、ちょっと管楽器のようなところがあります。
例えばトロンボーン、トランペットのようにバルブを開けたり閉めたりしてそれぞれの音をつくるのではなくて、スライドする長い管を伸ばしたり縮ませたりしていろいろな音をつくる楽器です。

音を鳴らすのはラッパ状のベルと呼ばれる部分ですが、実際には管全体が、さらに言えば奏者の肺からベルの先までが音を奏でる楽器となります。

焙煎機は、焙煎機本体だけではなくて、煙突の先、それこそ傘の部分までが生豆を焙く仕事を担っています。
焙煎機と管楽器が似ているところの一つですね。

昨年、その煙突をこれまでの経験を基に設計し直して、新しく建て直しました。

それでこの冬は、名実ともに全く新しい焙煎機で迎えることとなったのです。

本格的な冬に入って気温もグンと下がり周りの環境も大きく変わりました。
特に、暑い、寒いには、焙煎が少なからず左右されてきます。

毎日、焙煎の合間に隙あらば、少しずつ新しいプロファイル(焙煎の進行のさせ方)をテストしていたのですが、明日は定休日、じっくりとテスト焙煎に集中できます。

機械を換えても、煙突を換えても、変わらず必要なのは毎日の積み重ねだとつくづく感じます。

これも楽器と同じですね。
年末のいつの頃か朝5時起きが続いていますが、ふと、学生時代の「朝練」を思い出しました。
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# by hibaricoffee | 2012-01-09 23:32  

美味しさを感じる

「美味しさを感じる」
ワインを楽しんでいらっしゃるお客さまと今日はふとそんな話題になりました。

「僕は若いときから舌を鍛えている」などとよく味覚について語るとき「舌」という言葉を使いますが、私はとても違和感を感じます。

「私は舌に自信がある」「私は駄舌」

舌に経験を積ませることは大切かも知れませんが、舌は舌ですよね。

同じ刺激を受けて、同じ感覚を舌が感じ取り、信号を脳に伝えます。

問われるのは脳、最近はとくにイマジネーションだと感じています。

お客さま曰く、美味しさを味わえるか否かは「街なかでふと感じた香り、そんな香り一つを心にとめておくかおかないか」そんな僅かな心持ちの違い。

美味しさは「感じるもの」なのだとあらためて思います。
つまり、特別なものではひとつもなくて、とても身近なものなのですね。

「実は、普通の方々には最も近く、世のグルメにとっては最も遠いものなのかも知れません」などと言ったら皮肉に過ぎるでしょうか。

写真は、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌを主催する弓田シェフの著書。

氏の著書に「パティスリー・フランセーズそのイマジナスィオン」というタイトルの三部作があるのですが、最近ようやくイマジナスィオンの意味を考えるようになりました。
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# by hibaricoffee | 2012-01-05 22:50