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美味しさを感じる

「美味しさを感じる」
ワインを楽しんでいらっしゃるお客さまと今日はふとそんな話題になりました。

「僕は若いときから舌を鍛えている」などとよく味覚について語るとき「舌」という言葉を使いますが、私はとても違和感を感じます。

「私は舌に自信がある」「私は駄舌」

舌に経験を積ませることは大切かも知れませんが、舌は舌ですよね。

同じ刺激を受けて、同じ感覚を舌が感じ取り、信号を脳に伝えます。

問われるのは脳、最近はとくにイマジネーションだと感じています。

お客さま曰く、美味しさを味わえるか否かは「街なかでふと感じた香り、そんな香り一つを心にとめておくかおかないか」そんな僅かな心持ちの違い。

美味しさは「感じるもの」なのだとあらためて思います。
つまり、特別なものではひとつもなくて、とても身近なものなのですね。

「実は、普通の方々には最も近く、世のグルメにとっては最も遠いものなのかも知れません」などと言ったら皮肉に過ぎるでしょうか。

写真は、イル・プルー・シュル・ラ・セーヌを主催する弓田シェフの著書。

氏の著書に「パティスリー・フランセーズそのイマジナスィオン」というタイトルの三部作があるのですが、最近ようやくイマジナスィオンの意味を考えるようになりました。
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by hibaricoffee | 2012-01-05 22:50  

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